品番:TA-090518
鑑定書:Paper(Certificate): 第62回重要刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai): 備前国,岡山県(Okayama) 鎌倉時代末期 嘉暦2年(Kamakura era 1327)
刃長:Blade length(Cutting edge): 25.1cm(八寸三分) 反り:Curve(SORI): 0cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 2.37cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.58cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.14cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.44cm
茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ、勝手下がり鑢目。目釘穴1個。
体配:Shape(Taihai): 平造、三ツ棟
彫刻:Engraving: 表は三鈷柄付剣、裏は腰樋を掻き流す
地鉄:Jitetsu(Hada): 小板目肌つみ、地沸微塵につく
刃紋:Temper patterns(Hamon):互の目基調に片落ち互の目、角互の目交じり
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 表は湾れ込み小丸、裏は乱れ込み一文字風に返る
登録:Registration Card: 福岡県
【解説】
【重要刀剣図譜より】
法量 長さ二五・一糎 反りなし 元幅二・三五糎 茎長さ一〇・五糎 茎反り○・三糎
形状 平造、三ツ棟、身幅尋常、重ね厚く、反りなし。
鍛 小板目肌つみ、地沸微塵につき、地景細かに入り、区元より棒映り立つ。
刃文 互の目基調に片落ち互の目、角互の目など交じり、小足入り、匂出来。
帽子 表はのたれ込み小丸、裏は乱れ込み一文字風に返り、島刃風に焼きが抜ける。
彫物 表は三鈷柄付剣、裏は腰樋を掻き流す。 茎 生ぶ、先浅い栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一、表目釘孔上より茎中央にやや大振りの長銘があり、裏に同じく年紀がある。
説明 景光は、長光の子で長船三代目であり、片落ち互の目を完成したことで名高い。彼の制作年紀は、鎌倉時代末期の嘉元から南北朝時代初期の建武までの三十余年に亘っている。作風は長光ほどに華やかなものは少なく、直刃仕立てに互の目を交えて逆がかるものや、片落ち互の目を主調に焼いたものなど、概して長光よりも穏やかな出来口であるが、鍛えのよさに於いては、特に父を凌ぐほどのものが見られることが注目され、また長光には少ない短刀が多く現存していることも特色といえる。
この短刀は、小板目がつんだ鍛えに地沸が微塵につき、地景が細かに入り、棒映りが立ち、刃文は互の目を基調に片落ち互の目、角互の目等が交じり、小足が入り、匂出来となる等の出来口を示している。前述の如く景光ならではの鍛えがよく、棒映りが立ち、刃文は同工の特色である片落ち互の目や角互の目を交えるなど同工の典型的な作風を表出しており、加えて嘉暦年紀も貴重である。
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