鑑定書:Paper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):山城国,京都府・江戸時代中期、正徳頃(Edo era 1711~)
刃長:Blade length(Cutting edge): 63.4cm(二尺九分強) 反り:Curve(SORI): 2.1cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.13cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.64cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.41cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.48cm
拵全長:Length of Koshirae: 約 100cm 茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ茎、筋違鑢目、目釘穴1個。
体配:Shape(Taihai): 鎬造、庵棟、中切先。
彫物:Engraving: 表裏に棒樋の彫刻。
地鉄:Jigane(Hada): 板目肌。
刃文:Temper patterns(Hamon): 互の目乱。
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 直ぐ。
登録:Registration Card:石川県
【解説】初代近江守久道は名を堀太郎兵衛、寛永三年江州野州郡に生まれ、上京して二代伊賀守金道の門人となり、三品姓を許されて久道と銘し、寛文二年(1662)三十七歳にて近江守を受領しました。この頃菊紋を拝領許されて、以降は茎に菊紋あるいは枝菊紋を切り添えるようになります。寛文五年より元禄末年頃までの作品を残しました。初代近江守久道は京都五鍛冶の一人です。
本作は刻銘を鑑するに二代久道の作刀です。二代は、栄泉来金道の子として寛文三年(一六六三)に生まれ、のち初代の養子となり、初銘を久次と銘し元禄15年に近江守を受領しました。茎に枝菊紋を切り添えて、享保7年には幕府の命により江戸に上りました。江戸に於いても作刀して名品を多く残しています。二代以後も久道家は繁栄し、四代以降は伊予の伊達家に抱えられ七代、明治維新まで続きました。作風は本家の伊賀守金道に似た互の目乱が多く、三品帽子となる特徴があるものが多いです。
本刀体配は、刃長が、二尺九分強、身幅が元先広く、重ねは尋常。反りがよく利いた、注文打ちガッシリとした姿の御刀で有りながら表裏に棒樋を彫って、振出のバランスを軽く整えた太刀拵にピッタリの刀身です。地鉄は板目肌がよく練れて地沸がつく強い鍛の地金で地景を交え明るく冴えます。刃文は直焼き出しで始まる小沸出来の互の目乱れで表裏が揃います。また匂口深く刃が明るく飛び焼きを交えるなどして華やかな感じの刃文です。刃中には足、葉、砂流し、金線が働きます。帽子は直ぐとなって小丸へ返ります。茎は頗る状態が良く、美しく悪い錆味が一切有りません。枝菊紋と銘が見事に彫られています。この刀には写真の通り見事な糸巻太刀拵が附いています。本品は二代近江守久道の注文打ち、出来が良い御刀です。立派な太刀拵も附いて内外揃ってとても立派な御品です。白鞘、附 五三桐紋・菊紋、糸巻太刀拵 特別保存刀剣鑑定書
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