鑑定書:Paper(Certificate): 第53回重要刀剣指定
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):備前国、岡山県(Bizen)・鎌倉時代後期(Kamakura era about 1312~)
刃長:Blade length(Cutting edge): 74.5cm(二尺四寸五分八厘)反り:Curve(SORI): 2.25cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.02cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.72cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.47cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.52cm
【重要刀剣図譜より】
形状 鎬造、庵棟、身幅広め、元先の幅差ややつき、重ねほぼ尋常、大磨上ながら輪反り風に反り深く、中鋒。
鍛 板目に政杢交じり、肌立ち、地沸つき、処々地斑状の肌合いを交え、地斑映り立つ。
刃文 中直刃基調に互の目・小互の目・角ばる刃など交じり、足・葉よく入り、逆足を交じえ、小沸つき、金筋・砂流しかかる。
帽子 直ぐ調に小丸ごころ。
茎 大磨上、先切り、鑢目浅い勝手下がり、目釘孔三、無銘。
説明 雲生・雲次・雲重らの刀工は、備前国宇甘庄に在住したため宇甘派とも、またいずれも「雲」の字をその名に冠するところから雲類とも呼称されている。
雲次は一説に、雲生の子と伝え、現存する製作年紀には正和・文保・建武があり、その活躍年代は明らかである。
雲類の作風は当時の長船物とは相違する点があり、備前伝の中に山城風が混在し、さらに隣国備中青江派の影響も少なからず受けており、備前物中異色の存在といえる。
この刀は、大磨上ながらも輪反り風に反りが深くついた体配を示し、板目に杢が交じり、肌立った鍛えに、地沸がつき、金筋・砂流しがかかるなどの出来口をあらわしている。
上記の如く、雲類の特色が顕然としており、地刃の出来口よりして、雲次の極めが最も至当と鑑せられる。焼刃には足・葉や金筋・砂流し等がよく働いて味わい深く、秀抜な出来映えを示している。
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