鑑定書:Paper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)·時代 Era(Jidai):備前国,岡山県(Bizen) 安土桃山時代 天正三年(Azuchimomoyama period 1575)
刃長:Blade length(Cutting edge):22.5cm(七寸四分三厘) 反り:Curve(SORI):反りなし
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 2.40cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.78cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.10cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.55cm
拵全長:Length of Koshirae: 約37cm 茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ、勝手下鑢目、目釘孔2個内1個埋。
体配:Shape(Taihai): 両刃造、庵棟。
地鉄:Jigane(Hada): 杢目肌。
刃文:Temper patterns(Hamon): 小丁子乱れ。
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 乱れ込んで先掃き掛けて返る。
登録:Registration Card: 東京都
【解説】末備前には祐定や勝光、清光などの著名工がひしめくようにおりますが、備前春光は作刀数が少なく現存刀も同様ということで、本品の春光も貴重な一振となります。数代居る春光の中、最も名高く上手と言われ有名なのは十郎左衛門尉春光です。一般に備州銘の場合は量産されたものが多いとされていますが、本作の様に十郎左衛門等の俗名を冠した作品は、注文打の入念作であると知られ、鍛えの優れた優品が多く見られます。更に本作の様な両刃の短刀ともなると、流石に作が少なく、兵士用に作られた束刀とは違って、上位武士の注文打短刀として鍛刀されたものに違い無いと言うことが出来ます。刀身身幅はシッカリとして重ねは尋常。健全な作品です。地鉄は備前地鉄で青く冴え、杢目肌鍛で地沸が付き肌が良く現れる地金です。刃文は小沸出来の小丁子乱れで、匂い口は映え、明るい沸がよくつき、砂流し、金筋が盛んに働き、所々に飛び焼くなど覇気があり見所の多い刃文を焼いています。帽子はそのまま乱れて、先掃きかけるようにして返ります。茎は、時代の錆味を見せて風合い良く、俗名入りの長銘と年紀がキッチリと読める状態です。附の拵は、五三桐紋金物を使った合口拵です。このように内外揃って気持ちが良く、作柄誠に上品な短刀の優品で、御守刀にも御奨めの逸品となります。金着せ一重はばき。特別保存刀剣鑑定書。
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