銘文『宝寿』 種別 たち 長さ 72.6センチ 反り 1.4センチ 元幅29ミリ 元重6ミリ 先幅17ミリ 先重4ミリ 刀身557グラム (すべて約です) 京都府教育委員会
世に出る事が奇跡の素晴らしい御刀をお預かり致しました。
宝寿の成り立ちは古く平安時代あるいは鎌倉時代とも云われ鎌倉時代後期に宝寿鍛冶で筑前や大和に移住するものがあったと古剣書には記されており、最も古い鍛冶集団の一つで徳川時代には武家の間で祝儀、贈答用として珍重されました。
鎌倉時代の在銘の舞草刀は現在していること自体が奇跡で、ほぼ全てが有形文化財等に指定されております。
本作は小板目に柾目かかる味わい深い地肌に地沸良くつき、地景入り、刃中は金筋、砂流しが入る小乱刃であり古趣なる働きがある奥州鍛冶のお手本と云える奇跡の一振りです。
源頼朝の奥州征伐のあと、宝寿の刀工は全国へ移り、本国は衰退しましたが、舞草鍛冶の名前を高めました。古備前正恒の父·有正が奥州鍛冶の出と伝わることや古伯耆の出来に近似することから、日本刀創成期に深くかかわる刀工一派です。
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