鑑定書:Peper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):東京都(Tokyo)・明治二年(Meiji era 1869)
刃長:Blade length(Cutting edge): 71.2cm(二尺三寸五分) 反り:Curve(SORI): 1.4cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.17cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.83cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.50cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.65cm
茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ、化粧筋違鑢目、目釘孔1個
体配:Shape(Taihai): 中切先、鎬造り、庵棟。
彫物:Engraving: 表裏に棒樋の彫刻。
地鉄:Jigane(Hada): 小板目肌。
刃文:Temper patterns(Hamon): 逆丁子乱れ。
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 乱込んで小丸へ返る。
登録:Registration Card: 大阪府
【解説】
泰龍斎宗寛は、文政二年に大野平蔵の子として奥州白河の阿武隈川畔に生まれました。嘉永四年頃、江戸に上り白河藩主松平家の抱え工であった固山宗次の門人となり備前伝を習います。天保七年、十八歳の時、古河藩工となり師より独立します。初期の作品は、師である宗次に良く似ます。泰龍斎と号したのは安政元年頃からで、この頃から逆さ掛かった互の目丁子刃文を焼くようになります。安政四年頃から刻銘も楷書体から隷書体に改めています。こうして、独特の映りを表すなど、固山宗次とは異なる個性を確立します。明治十六年一月二十三日に歿しました。
本刀は、刃長が二尺三寸五分。身幅、元先広く、重ねもがっしりとして反り程良く利いた力感あふれる姿で、表裏に棒樋を彫ります。地鉄は小板目肌で、よく練られ、透き通るような肌合いをみせます。刃文は、小沸出来の明るく冴えた逆丁子乱れが切先まで続き、刃中には足が入ります。帽子は、焼刃の勢いそのままに、乱れ込み返ります。茎は、整った化粧筋違鑢目にキッチリとした鏨使いで長銘と年紀が切られています。泰龍斎宗寛の円熟期の作品。同工の特色が顕現され、地刃、誠に精徴に整った様は、上位名工の業であると窺える優美な一口あります。白鞘、金着せ一重はばき、特別保存刀剣鑑定書。
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