品番:TA-120812
鑑定書:Paper(Certificate): 財団法人 日本美術刀剣保存協会 保存刀剣
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):摂津国(大阪) 明治二年 1869年
刃長:Blade length(Cutting edge): 24.2cm(八寸弱)反り:Curve(SORI): 0cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 2.6cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.62cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.1cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.5cm
拵全長:Length of Koshirae : 38.5cm 茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ、化粧筋違鑢、目釘孔2
体配:Shape(Taihai):平造り、三つ棟、姿健全。
地鉄:Jitetsu(Hada): 小目肌。
刃紋:Temper patterns(Hamon):直刃 小沸つく。
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 小丸へ返る。
登録:Others: 福井県登録
【解説】月山とは出羽国月山を拠点に蝦夷の御用鍛冶として繁栄した伝統ある奥州月山鍛冶の末流です。大阪に移住して鍛刀しました。代々備前伝を得意としていますが山城伝の名作を写したものも多く残されています。天保頃の貞吉は相州伝を姿強く焼いて、貞一は五ヶ伝を上手に使い分ける器用さと、彫りの名手としても有名です。本刀の貞一は雲竜子と号し、大正七年七月、八十四歳で没するまで各伝上位作を狙った名作を上手に造りました。奥州月山の綾杉肌を復元して、帝室技芸員(人間国宝)となるなど名実共に一時代を築いた名工です。孫の二代貞一も人間国宝となり、現代の月山貞利は無形文化財、全日本刀匠会会長でもあります。明治23年から昭和19年までは帝室技芸員、戦後は重要無形文化財保持者(人間国宝)の制度となる。
http://www.ikoma.ne.jp/gigeiin.html
さて本作は初代貞一の短刀となります。体配は、刃長八寸と貞一にしては長めの短刀で、身幅は元先確りとして重ねは尋常。姿がよい一口です。地鉄は、小板目肌が精美に詰み、地沸つく美しい鍛の鉄です。刃紋は匂口締まり心に小沸つく直刃を焼いています。明るく冴えた刃縁には金線と砂流しが盛んに絡み見事な景色となります。このように刃の出来は無論のこと。流石は貞一の作品と感服の一振りです。貞一の短刀は小ぶりな作品が多く、本刀のように八寸あまり有る寸法のものは稀です。なかなか探しても見つからない貞一の短刀で、この立派なサイズの一振りです。これは見逃すことが出来ません。付属する拵えは、鉄地肥後金具の縁頭に小尻。そして別作ではありますが肥後の鉄鍔がついた作で、鞘は雲模様変塗鞘でシック。刀身にそぐう優れた品であります。御家の御守刀にも是非御奨めさせていただきます。刀身:財団法人 日本美術刀剣保存協会 保存刀剣、真の名作です。
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