鑑定書:Paper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai): 肥前国,佐賀県(Hizen) 江戸時代中期 万治頃(Edo era 1658~)
刃長:Blade length(Cutting edge): 44.7cm(一尺四寸八分弱) 反り:Curve(SORI): 1.0cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.24cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.62cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.65cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.50cm
茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ。切鑢目。目釘孔1。
体配:Shape(Taihai): 鎬造、庵棟、中切っ先。
地鉄:Jigane(Hada): 小板目肌極めて詰んで粉糠肌となる。
刃文:Temper patterns(Hamon): 小沸出来の中直刃に互の目交じる。
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): そのまま直ぐとなり小丸に返る。
登録:Registration Card: 東京都 昭和27年
【解説】陸奥守忠吉は近江大掾忠広の子で、万治三年に陸奥大掾を受領、翌寛文元年には陸奥守に改名。貞享三年、八十歳の高齢をもって天寿を全うした父に先立って、五十歳の若さで没しています。二代近江大掾忠広が嫡子陸奥守忠吉(三代目)の亡き後は孫の近江大掾忠吉(四代目)を指導したと伝えられています。このように陸奥守忠吉は作刀期間が短かった事、父の代作に任じていた期間が長かったことで、在銘遺作は極めて少なく、在銘品は大変貴重な御刀ということになります。本品はその中でも身幅広く、重ねが厚い豪壮な新刀姿で、先幅も落ちず姿がよく出来映えも上々であり、三代陸奥の代表作品といってよい傑出な一振であります。陸奥守忠吉は三代陸奥と号され現代に於いても超人気刀匠に数えられています。
本刀は、身幅広く、重ねが厚い豪壮な新刀姿で、先幅も落ちず、反り頃合、鎬筋凛とし、肥前の上作らしく姿は抜群であり、健体ぶりを十二分に示す文句なしの御刀です。地鉄は小板目肌深く錬れてよく詰んだ潤いのある小糠肌で細かい地景がかかります。これは肥前刀肌と云われる肥前刀の上作に見られる特有の肌合いです。刃文は最も得意とする匂いが深めで明るく冴え、加えて刃縁に小沸が帯状につく中直刃を焼いています。所々に細かな金筋かかり働きます。帽子は、そのまま直でふくらに沿い小丸へ上品に返ります。茎は錆味も良く生ぶな姿を伝えて、刻銘は力強く誠に立派。最上大業物の位列する本作は地金の良さを見ているだけでも、その裁断性能を容易に想像できるものであり、醍醐味はばっちりです。代々忠吉宗家の出来は本来直刃です。本品も同様な刃紋で、小沸が明るく冴える出色した出来映えを示した一振で、加えて姿も抜群であるなど、人目を引く十分な魅力に溢れた傑作刀であります。白鞘、銀無垢二重はばき、特別保存刀剣鑑定書
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